眠りたくない。
 眠ったら、朝が来て。今見ている夢が終わってしまいそうな気がするから…。

  +眠り+

「どうした?ティトレイ…」
「いや、なんかさ。眠れなくて」

 横になっても眠る気になれず、ただぼんやりとしてみる。
 なにか。不安感みたいなものがあるんだ。
 明日も、大変なんだろうけど。でも、眠れない…。

「ヴェイグ…は、もう寝るんだよな」

 当然ながら、今は夜だ。食事も済み、周囲も静まり返っている。

「構わない。話してみろ」
「話しっていうかさ…、その、そっち行っていいか?」
「構わないが…」

 何も掴めていない様子のヴェイグ。
 体を起き上がらせるヴェイグに対し、ティトレイはそれを制する。

「寝てろよ。俺もすぐ寝るから」

 なんて、多分嘘だ。
 今日は、本当に眠りたくない。

「ティトレイ、俺に出来ることがあればなんでもしてやる。…一人で悩むな」

 そう言って引き寄せられ、髪に軽くキスされた。

「ああ…(///。…ヴェイグ」
「なんだ」
「夢、じゃないんだよな」
「なにがだ」
「俺が、その…お前の恋人ってこと…」
「欲求不満なのか」
「そうじゃない。…もう、寝る」
「そうか。おやすみティトレイ」
「ああ、サンキューなヴェイグ。おやすみ」

 少しだけ眠る気になったのは、きっと他ならぬお前の優しさのおかげだぜ。
 それに俺に夜は似合わないしな。
 いつか、お前の腕の中で夢を、みたいな……。

+BACK+